心得その七〜楽曲製作ワークフロー!各論6.DAWでの曲作りの方法〜
迷える皆の者、大変お待たせして申し訳ない!
音楽機材師範じゃ。
師範は今回、都会から田舎に引っ越しをした。
ばたばたしてついつい心得の伝授が遅れてしまった。
ときに皆の者、まだ東京で疲弊しておるのか?
電気が通れば楽曲製作は行える。
何より良いのは、もう気持ちボリュームを上げても
文句を言われない(だろう)ことじゃ!
皆の者。都を捨てよ、田舎へ行こう!
話が逸れたが、楽曲製作もいよいよ終盤戦。
DAWを用いて楽曲の展開作りじゃ。
今回用いるものはCUBASE AIじゃ。
すでに皆の者はMaschineでフレーズ、ループは作成してあるはずじゃ。
先述の通り、コツとしては
作成したパターンにバリエーションを作っておく事じゃ。
具体的には、
などを用意しておくのじゃ。
まずはオーディオの書き出しはせず、Maschine内で留めて構わん。
ここからはCubaseでの作業じゃ。
Cubaseで先に作成したテンプレートのプロジェクトを立ち上げる。
ここにMaschineもロードされておる状態にするのじゃ。
なお、作成したMaschineの楽曲を読み込んでおく。
こうするとCubaseをスタートさせるとMaschineの音源も鳴ったはずじゃ。
これで準備は完了じゃ!
そうそう、MASCHINEの音をCUBASEに貼付ける方法は
MASCHINE 2 Soundsをオーディオとして書き出すことでCPUの問題を回避する [動画] – Native Instruments
ここが分かりやすいので見ておくように。
以下が手順じゃ。
- パターンからオーディオを書き出す
- Cubaseにトラックごとに並べる
- Aメロ、B、ドロップ(サビ)、A、B、ドロップ、B或はC、ドロップと展開を作る
- Aを加工してイントロを作る
- エフェクト、オートメーションをかける
以上じゃ!
なお、3の展開などは慣れてきたら工夫するように。
じゃがまずはこの形で作ってみる事をお勧めする。
早いからじゃ!
AやBメロを作る
テクノやアンビエントでなければ、楽曲内に展開は必要じゃ。
この時に必要なのがMASCHINEで作成したバリエーションじゃ。
ABメロはやや趣が違ったフレーズを二つ作成するのじゃ。
これはスケールモードやコードモードで遊んだものから選ぶ。
次に、曲のはじめのAメロのドラムは
ハイハットだけ、クラップだけにする
ことを念頭に、派手な音をミュートかEQやフィルタでカットするのじゃ。
二度目のAメロはそのまま、とする事で曲に盛り上がりがつけやすくなる。
ドロップを作る
ここは腕の見せ所じゃ。
楽曲の盛り上がりを決める部分じゃが、
簡単に作るとなると
- メインとなるフレーズを決める
- 派手な音、パッド、オクターブ上の3トラック作る
- 同じフレーズでこの3トラックを鳴らす(スタックする)
以上で作成する。
さらにいうと、Maschine内で
派手な音にトランジエントシェイパーでアタックを強調する。
ベース音が聞こえるようにローを控えめにする。
また、無駄に細かい音やトラック数を重ねすぎない
ことが聞き応えのあるフレーズを作る上で重要じゃ。
一音入魂!
それに尽きるのじゃ!
イントロを作る
ピアノなど楽器を弾く者なら分かるであろうが
弾き語りなどの伴奏譜面では
曲の最後の一小節がイントロになることが多い。
楽曲製作を行う際にも、イントロを作るときには
曲の最後の部分やAメロを加工するのが簡単じゃ。
具体的なテクニックをひとつ紹介しよう。
- Aメロに深いリバーブをかける
- リバーブの設定を、原音0、エフェクト音100%に設定
- リバーブのテール部分(残響部分)のさいごまでオーディオに変換
- リバース処理を行う。テール部分のみを残してトリミング
- 反転したテール部分のおわりにAメロがくるように配置
少々分かりにくいかもしれんが、オートメーション編集しなくても
Aメロへフェードインするようなイントロとなるので分かりやすい。
必要に応じて、作成したクリップをループにしたり
再生速度を遅くした上、ハットやクラップのシンプルなループを重ねて
ワンパターンなイントロにならんように注意すると良い。
オートメーション
これが非常に面倒じゃ。
本当にこれを突き詰めてやって行くと事務作業をやっている気分になる。
師範はあまり好きではない、が、ある程度は必要じゃ。
処理する部分としては、
- イントロのボリュームやアウトロをフェードイン、アウトにする
- 二回目のAやBメロ部分で、パッド音のフィルターを徐々に開いて行く
- 楽曲を通して聞いた時に、急にボリュームの上下がある部分を補正する
と言った点じゃ。
そのくらいやれば、人に聞かせる一曲目では十分じゃろう。
安心するのじゃ、万が一にも皆の者の楽曲がメジャーなレーベルの目についた場合
パラのトラックがあれば、裏方さんの力により全てミキシングしてくれる。
オートメーションもプロの方が恐ろしく細かく書いてくれる。
なので安心して良い。
皆の者のやるべきことは、
最速最短で楽曲を仕上げる事なのじゃ。
そしてその楽曲製作を
何度も何度も繰り返し、上手くなる事なのじゃ。
次回は楽曲製作ワークフローの最後、
必要最低限のマスタリングで楽曲を完成させる。
皆の者、刮目せよ!