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DTM系機材に特化した(それしか知らない)師範のオススメ機材!

師範の購入前検討〜AKAI MPC ONE レビュー〜

皆の者。
今年のNAMMKorg wavestate に並び話題になった製品。
それがMPC oneじゃ。

師範はまだ購入しておらぬが、レビューをしたい。

何を隠そう、師範はMPC1000の大ファンじゃ。
JJOSが恐ろしくよくできており、パッドの改造可能、
果てには大画面が搭載することもできるようになった、
発売完了してからも進化を遂げた稀代の機材じゃ。

その正当進化と言える物が現れた。
MPC oneじゃ。


どこからか、MPC liveは?という言葉が聞こえてきそうじゃな。
師範も所有しておったが、魅力はフルサイズの高感度パッド、
スタンドアロン動作、何よりもバッテリー駆動じゃ。

しかし大きな欠点がある。
ハードインターフェイスの弱さじゃ。
すなわち、ボタン類の感触の悪さと、ボタン自体の少なさじゃ。

ワークフローは快適な方じゃが、ボタンが少ない割に階層が多く
パッドを叩く以外のかなりの時間を、タッチパネルに触れることになる。
出音も良く、現代のビートメイク機材として良くできておるが、
つい、考えてしまうのじゃ。
これ。。。10万以上のMPC liveでなくとも
iPhone iPad でも同じこと出来たのでは無いじゃろうか?と。

そう、タッチパネルは便利ではあるが、
操作は画面を見続けなければならぬ欠点がある。
その点、昔のサンプラーMTRは、
ボタンとキーの配列を覚えればブラインド操作が可能
という強みがあったことを思い出してしまうのじゃ。

バッテリー駆動という魅力を活かしにくい、微妙にデカいサイズと相まって
MPC liveは売れた機材ではあろうが、物凄い浸透したわけではない
そう考えておる。


そこでMPC oneの登場じゃ。
パッドとボタンの配列は、まさにMPCの正統
デカいタッチパネルは備えておるが、佇まいとしては
青春を共に過ごしたMPC1000とソックリじゃ。

思ったより国内ではまだ情報の少ないこのMPC one
今回は購入前ではあるが、レビューをしたい。

まずは魅力じゃ。

とにかく現代のビートメイク機材とあって、取っつきやすい。
タッチパネルのデカい画面で、今何をしているかが分かりやすく
迷子になりにくい。

セーブやブラウズ、サンプルなどの管理や
プログラムの作り込みはタッチパネルで楽々行える。
そして前述のボタン類のおかげで、バシバシとパッドを叩いて演奏する際に
画面を気にせず、何も考えずパッドとボタンでプレイに集中できる。

dawに疲れた皆の者にとって、この感覚は本当に重要じゃ。

ここまでデジタル周りが進化すると、あとはインターフェイスが要となる。
昔のMPCはこれが本当に素晴らしく、まさに機能美、と言った所じゃった。

MPC oneはこのインターフェイス改善に立ち返り、
コンパクトな駆体、無骨なボディ、よく出来ておる。

ボタンもMPC liveのそれと違い、クリック感のあるタクトスイッチと思われる。

ソフト周りに関しては、ぶっちゃけてしまうと
MPC liveもMPC Xも中身は完全に同一じゃ。
AKAI FORCEすら同じようなソフトで動いとる。
すなわち既にある程度完成されたソフトを、
ガワだけ変えて出したモデルなのじゃ。

ただし、だからこそ物申したい点もある。

まずはパッドじゃ。
これは実際に購入しプレイするまで分からんのじゃが、
なぜ、正方形のまま、小さくしてしまったのか。
写真では分かりにくいが、MPC liveと比較して、確実に一回り小さい。

イメージとしてはMPCのパッドというよりSP-404のそれじゃ。
SPを悪くいうつもりは無いが、バシバシ叩くというよりは
打ち込みのスイッチ、と言った感じじゃ。
MPC oneはもちろんベロシティ対応パッドではあるのじゃが、
ハイハットなどをバシバシやる際には、パッドの左右幅は
師範はどうしても必要と考えておる。

MPC1000も、2500やレガシーMPCと違いパッドは小型じゃが
やや横広で、左右人差し指での連打が可能なのじゃ。
細かい点じゃが、コレはパッドを叩いた者のみがわかる。

FORCEも横広で叩きやすく、maschine jamですら横広なのに。。。


もう一点。
何故、バッテリー駆動を無くした。
ネットを調べまくったが、オフィシャルにバッテリー駆動の記載はない。

liveは変にデカくて膝に乗せにくいから
バッテリー駆動をしにくかっただけじゃったのに、
MPC oneの小さな駆体のメリットを最大限活かすには
バッテリー駆動じゃが絶対に必要じゃったのに。。。


あと考える点としては、MPC1000のJJOSと比較して、
実のところMPC one、live搭載のOSは洗練されとらんのじゃ。

マシンのパワーとタッチパネルにかまけて、
リアルタイムの打ち込みでの使いやすさを考え抜いておらん、
少なくともJJOSと比較してそう感じるのじゃ。

そう考えると、購入を勧めたいユーザーが絞られる気がするのじゃ。

初心者で他にソフトや機材を持っておらん者。
あんまり詳しくないがMPCに憧れた者。
コレに当てはまるなら、MPC one、コレ買え

普段dawを、特にabletonを使っていて、気分を変えて
MPCワークフローを製作に取り込みたい者。
コレはmaschine mk3の方が幸せになれるかもしれん。

ableton使いで、dawに疲れ、ハードウェアで製作したい者。
AKAI FORCE。コレ買え。
間違いなくMPCよりFORCEが幸せになれるじゃろう。

昔のMPCを所有しており、メモリやファイルの扱いが面倒で
新製品に浮気しそうな皆の者。
もう一度、MPC1000も検討してはみんか?
メモリも128MB、カードはコンパクトフラッシュじゃが、
USBがあるので、先日トラックを書き出したWAVを
iPadにUSB経由にて取り込んで、CUBASISで編集してみると
MPC1000の新たな魅力が見えた気がしたのじゃ。


そもそもサンプラーでビートメイクする目的で、
コンピューターベースのハイファイさや細かさは
そんなに求められん気もする。
ガツっと作って出音もゴリっと、であれば
昔のMPCの中古を考えるのも手かもしれん。


そう考えたきっかけ。
それはMPC oneの日本での価格じゃ。
699ドル。発表された時には、70000円か。
発売価格は78000くらいじゃろうか、買いじゃな。
と考えおったのに。。。

日本の定価が99800円。
予約価格が89800円。
微妙に。。。高い。。。

MPC1000の中古に、新品のiPadが付くかも知れん、
そんな価格だったのじゃ。

せめて79800なら。。。
いや、価格のことだけを言っているのであれば、
やはり商品としては魅力があるから買っちゃう気もするのじゃが。。。

深夜にYahooのポイントをアテに、ついポチりそうになりつつ、
この長文を書かせて貰った次第じゃ。

購入前のレビューですまんかった。
読んでくれてありがとう、皆の者よ。

つまり、師範はやっぱり欲しいのじゃ。


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